「好き」しか出来ない。「好き」を選ぶ勇気。

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昨日なにげにテレビをつけたら、発達障害のことを取り上げていた。記憶が出来なかったり、落ち着きが無かったり、相手の感情を理解出来なかったりてして、日常生活で障害がある。そんなことを紹介していた。

知能的には問題ない人も多く、また、特別な才能を持っている人もいる。

この番組でも、ピアニスト兼作曲家の女性を取り上げていた。彼女も知能的には問題なく、かえって一流大学に入学できるほどであった。

もう一人、モデルや俳優をやっている男性がゲストとしてきていたが、彼は記憶力が人並みに無く、すぐ忘れてしまうために、日常生活や学業で苦労していた。

発達障害と言ってもさまざまあるようだ。

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番組の中で、僕が気になったのが、発達障害は「好き」なことしかできない。

社会的に必要だとか、人から言われてこれをやらなくてはいけない。普通の人は好きで無くても社会的に必要なことと知り、自分にとってメリットが多ければ、好き嫌いは抜きにして実行し自分のものとする。

しかし、発達障害を持つ者は、それができない。

社会が要求することを、自分の好き嫌いで拒否することは成長した人間として、恥ずべきこと。それを、社会は見逃さない。そして、共同生活を営む能力の無い存在として拒否する。

人の感情と自分の感情をうまい具合に折り合いを付けられない。そのため、世の中で生きていくことが許されない。

番組は、幼少からの人間関係の苦しみや、それでもささやかながら「好き」を掘り起こした克服者として希望を持って終えた。

観ながら、僕自身も似たところがある。そう、思った。

正式に発達障害の診断を受けたわけでもないし、なにかにつけ思うに任せない我が人生のいいわけとして、勝手に思ったのだが、あまりにも共鳴するところが多く、少し書いてみようと考えた。

とにかく、僕は記憶力が無い。

人並み外れてとは言わないが、仕事のことで必要に迫られ何かをしゃにむに覚えたとしても、少し経つとすっかりと忘れてしまう。自分でも呆れかえってしまうのだが、本当に見事に忘れてしまうのだ。

それに、文章で細かく列強されている仕様書や書籍を読んで学ぼうとしても、なかなか頭の中に入ってこない。

一番いいのが、文章をかみ砕いてそれをできるだけ簡単な図式にすることだ。

意外と、この才能はあるようで、徹底的に単純化して最低限理解が必要な部分を結晶化させ、幼稚園の子供でも理解できるようにまで、落とし込む。本当に幼稚園児が理解できるかどうかは別として。

とくに駄目なのが、漢字だ。

これはまったく頭の中に入ってこない。大人になってからも、何度も練習して一時期は覚えることが出来るのだが、これまた時間が経つとすっかり忘れている。

こうまでも、記憶と理解の才能が貧弱だと、世の中真っ暗だ。

そして、致命的なのが「好き」なことしかできないのだ。

社会人として、会社勤めをし、まがりなりに上司や同僚、顧客の望むことをしなくてはいけない。なによりも、実績を出さなくてはいけない。そのような立場にいながら、それに対して必要な、知識や行動がなかなか取れない。

利害的にせよ、社会的責任にせよ、社会の中で生きてゆく故の行動原理で自らを制することが出来ない。もちろん、完全に社会を放り投げるほどの、勇気も持ち合わせていないので、なんとか、社会の底辺でも自分の居場所を作ろうと、苦い毒草のような目の前の実務を噛みつぶしてはいる。ただ、それは仮面で出来た顔のような不自由さだ。

自分の中で本当に楽しく、誠意を持って、時には常軌を逸し行えることは「好き」なことだけだ。本気になれない、自分の中から。

たとえば、映画を観る。写真を撮る。小説を読む。こうしてつまらない小説のような、エッセイのようなものを書く。これらが、自分が本当に好きとして、常に心の奥で飼っている。

ただ、ご存じのように、これらは身勝手な自分だけの「好き」でしかない。これは、世の中から必要とされていない。世の中で誰一人必要としていない、接点のないものしか、僕は「好き」になれない。

身の回りの、評価高く必要とされている人々は、躊躇なく自分の感情と人生を世の中が必要としているものへ、捧げることが出来る。しかし、僕はそれがどうしても出来ない。

時折、あまりにも身勝手で、不自由で、自堕落な自分自身に幻滅するし、これからも、この葛藤を続けながら生きていかないといけないのかと考えると、背筋に冷たいものが走る。

これから抜け出すことが出来るとすれば、世の中の誰からも必要とされない「孤独」を、躊躇なく受け取ることなのかもしれない。







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