最近Kindleで買った本、読んでいる本

Kindle Paperwhiteを買ってから

Kindle Paperwhiteを買ってから、家での時間はせっせと本を読んでいます。最近買ったほんや前に買った本、それと、青空文庫でタダで手に入る本、いろんな本を楽しんでいます。

一度、読み始めるとそれに没頭してしまい、他に何も手がつかず、読書廃人になってしまわないか心配です。

まだ、幼かった頃、体がとても弱く、よく熱を出したり頭が痛かったりして、休むことが多かった。そんな時、一人布団の中、本を読むのがとても好きでした。他のことに煩わされず集中できる時間を、何よりも愛していました。

本を読んでいると、その時の自由な充実感を思い出します。

さて、最近買った本というと、いい歳なのについ買ってしまった村上春樹氏の小説が。

村上春樹「国境の南、太陽の西」

作品は「国境の南、太陽の西」

どうしてこの作品を選んだのかというと、Kindle電子書籍は冒頭が試し読みできます。それを読んでみたらすんなり読めた。飲みやすいワインのように。(下戸なのでこの表現は嘘。)

それと、決めたもう一つの理由は、そこそこ安かったから。

身もふたもないことですが、583円と手にとどく金額。しばし悩んで考えて、僕に取ってですが少し躊躇する金額という山や谷を越えて、ボタンを押してしまいました。

今読んでいる最中。今のところは十分楽しんでいます。まだ、半分も読んでいないので、これからどう進み、どう締めくくるのか、それが僕にどんな結果をもたらすのか、分かりません。

でも、村上春樹ですから………。十分満足させてくれ、十分物足りない物語を用意してくれているはずです。

ロバート・A・ハインライン「月は無慈悲な夜の女王」

それから、今読んでいるのが、ロバート・A・ハインラインの古典的名作SF「月は無慈悲な夜の女王」

SF小説の中ではこれは読まねばならぬ名作中の名作。岡田斗司夫氏も絶対読め!と言っていた。これは読まなくてはとかなり前に買いました。

が、これがどうも読み進めなくて苦労しています。

どうも、海外の作品は表現が個性的な上、文章が翻訳のせいでしょうか、どうもぴったりと寄り添わないというか、入ってこない。ギクシャクした感じ、少し読んでは凝った表現に躓いて、理解するのに時間がかかってしまう。

SFの歴史を変えた名作なので、絶対的に読むべき名作だとは思うのですが、僕の読解力と知性では今のところ楽しむには程遠い。

やめてしまうのはもったいないので、毎日15分ぐらいだけ集中して読んでいます。そのうち、最後まで読めるでしょう。

川端康成「雪国」

今読んでいる本の中で、前に一度読んだ本があります。

日本文学の金字塔ってやつでしょうか。川端康成の「雪国」

端正な文体が心を打った。人の愛憎の細やかさを肌身で感じた。それをもう一度味わいたいと思わず読み始めた。もちろんそんなもんじゃなくて、なんだかよくわからないけど、あんまりにも偉い人が、それもたくさんこの作品を褒めるから、もう一度読んでみないとこのままじゃ終われない。それだけのことなんです。

そんな不純な動機で今読んでいるのですけど、恥ずかしながらこれが結構面白い。

意外と、雪山の峰で滑り落下していくように、彼の文章がザザッと入ってくる。僕も文学ってやつをかじられるようになった。少しばかり嬉しくなるぐらいに。

でも、たいした話は無いんです。何度読んでもそれは変わりない。ちゃんとした、目的やそのための演出が無い。妻子がありながら適当の温泉地に顔を出しては、女の人にちょっかい出している小太りで色白の中年男と、不思議に彼に懐いて、惚れて、まとわり付く無邪気で魅力的な芸者。それと、主人公のいく先々で印象的な匂いを残す美女。

彼らの、堂々巡りの人生を俯瞰して眺めている。だけ。

これって、読む意味や価値があるのかな。これを読むことで例えば他人に対して愛が深まるとか、人のために人間は生きなきゃとか、倫理道徳、また、損得勘定などなど、何か人生に益となる結果を得ることができるのだろうか。

そうかもしれない。だけど、そういう即物的な変化や効果は作者はつまらないどころか憎悪に近い心を持って、断固拒否している気がしてならないのです。

それじゃ、よくあるそう、感動ヒューマン小説の様な人間って最高!とか、ビジネス書などに書かれている成功するには、あれとこれをこうして、ほら!できるでしょ。みたいな本を読んでいる人の多数が望む効果が無いなら、いったいぜんたいこの本は何のために世の中に現れて、いまだ生息しているのだろうか。ほんと。

それの対して、僕は偉そうな結論を論じることはできません。

だけど、ふと思ったんです。この小説を徹底したドキュメンタリーとして見てみればどうだろうかと。

ドキュメンタリーは、物語は作られていない、撮影者が決めることもできない。大まかな枠組みはあったとしても、その中で動くのは撮影されている人間の人生。余計な脚色を排して、ただ映し続けるのが、ドキュメンタリー作品の意味と価値になる。はず。

そんな、人の手垢に染まらない作品だけど、感動しないのか、心は打たれないのか、と言うと全くそうではありません。

脚本もないのに、演出を拒むのに、感動するし心を打たれる。そして、深く深く生きることを考え、自分以外の人間を見つめるようになるのです。

物語もないのに、物語が芳醇に香る。不可解なものです。

「雪国」、そこで展開する人の様を見るに、物語を消して動く人の姿の中に、胸の奥に潜む人間としての生命の陰影が見えてくる。ような気がします。多分ですけど。

これは、あんまりにもこの物語の内容がよくわからなかったから、適当に思いついただけのことなので、すごい文学者や愛好家の方から見ればセンチでお粗末なことかもしれません。

でも、何だかよくわからないけど、読んでいて美しく楽しい、それだけは本当です。

今度はどんな本を

あと他にもありますが、長くなったのでこの辺で。Kindle Paperwhiteを買って、一時期は三日で飽きるかな心配していたのですが、今のところ手放せない相棒というか、時間泥棒となっています。

今度は、どんな本を買おうか、楽しみながらお金が心配です。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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