日本映画のこれからを楽しみにさせてくれる「見えない目撃者」

Amazonプライムビデオで「見えない目撃者」をやっていました。さほど期待せずみ始めましたが、これがなかなか面白く、サスペンスものは韓国映画の十八番と思っていましたが、日本映画でここまでやってくれて、嬉しい誤算でした。

初めは誰もが大したことのない事件だと思っていたら、じわじわ物語が進んでいくと、意外な方向へ事件が流れて行き、辿り着いたらなんと陰惨な猟奇殺人が。

演出や話の展開、なんだか韓国映画みたいだなと思ってみていたら、この元は韓国映画の「ブラインド」でした。

それでも、この日本版は素晴らしい出来には違いありません。

元映画の「ブラインド」を観ていないのでハッキリとは対比を語れませんが、森淳一監督のエンターテインメント的見せる演出の冴えは評価できます。また、徐々に盛り上げる脚本も悪くありません。

予想外の名演だったのが主演の吉岡里帆。これは失礼な話かもしれませんが、どんべんのほんわか可愛い狐さんしか彼女を知らないので、こんなハードな映画に合うのだろうかと、違和感しかなく。

事務所の計らいなのだろうかと、見始めはました。それが、それが、初めは確かにある種の弱さを感じましたが、物語が確信に近づくにつれて、覚悟と信念が表情に現れ、見応えのある主演女優としての力強さを感じました。

なかなかの芸達者です。

もちろん脇を固める役者たちも地味ながら名優揃い。刑事役の田口トモロウ氏や、もう1人の刑事は個性的な風貌の大倉孝二氏。母親はなんと松田美由紀なのが面白い。

過去に比べ、少し寂しい日本映画ですが、こんな作品が生まれるのなら、これから希望を持てるかもしれない。そんな、気持ちにしてもらった、極上のエンターテインメント作品でした。

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