凡庸雑記「映画館」

映画館で映画を観ることは少なくなった。映画館で観なくとも、iPadで観られるからだ。

NetflixやAmazonで新旧共これだけ配信されていたら、わざわざ映画館に足を運ばなくていい。これはとても助かることだと、正直、思っていた。

だけど、最近配信で映画を観ていて、強く思うのは、やっぱり、映画館で映画を観ることも必要だ。作品を理解し、楽しむために。

この間『BLUE GIANT』(ブルージャイアント)の感想を書いた時に、映画は時間芸術だと評した。初めから終わりまでの時間の流れの中で、創作者が伝えようとする美を掴み取る必要がある。

そのためには、上映時間をある程度は妨げられず集中して観ることが必要になる。

ちょこちょこ時間を見つけ気楽に観ることができるのはいい、人目を憚って観ているこの身としては、iPadは唯一のコンテンツマシーンである。

だが、やはりiPadでは、意識を妨げられずに観終わることは至難の技。

おかげで、途中で止まったままの映画やドラマが死屍累々の状態である。

それに、大画面、大音量で楽しまなければ満足できない映画なども、iPadの中にはダウンロードしているが、どうも、観るきっかけを失っている。iPadの中にある『トップガン マーヴェリック』がその映画である。

どんどん、どんなものも、配信され、手元のiPadや、目の前のMacで見られるようにはなったけれど、配信が多くなるほど、真逆に映画館の必要性を感じている。

正直、『BLUE GIANT』をiPadで観ていたら、CGと演技で途中止めていたかもしれない。そうしたら、最後のあの圧倒的な熱風を味わえず、単なる凡庸な映画とし記憶の片隅に消えていったに違いない。

てなことで、仕事が忙しくて最近はなかなか書けなくて四苦八苦している。

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