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もう一回観よう「ダンケルク」

クリストファー・ノーラン監督作品の「ダンケルク」を観てきました。

結果としてとても面白くて、夢中になって観ていました。久しぶりに映画館で映画を観て、とても満足した作品でした。

見る前は少し不安でした。ノーラン監督の作品は正直肌が合わず、今まで、映画館でみた時、満足いくものが少なかった。なんだか、とても頭のいい人が知性で撮ったそんな感じがして、映画としての面白みが欠けるような気がしていたのです。

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それがこの作品ではいい意味で予想を裏切り、終始映画の醍醐味を味わいました。

この作品、ノーラン監督のこだわりで、CGを使わず全てを実際の戦闘機や船を使って撮影されています。貴重な戦闘機が飛んでいる姿は、臨場感が半端ではありません。

ただ、実際の戦闘機を使っているので、登場する戦闘機はとても少なく、よくある戦争映画のように、何機も飛び交いながら、空中戦を繰り広げるなんてことはありません。この辺は人によっては物足りなさを感じてしまうでしょう。

ノーラン監督のこだわりは、映像にもあり、デジタル全盛のこの世の中で、フィルムを使って撮影しています。フィルムでないと、いい絵が出ないとのことで、あえて70mmフィルムで撮ったとのことです。

コントラストの淡い独特の色合いを持つ映像は、コントラストが高くて、明細度の高いデジタル映像とは全く違う味を持っています。全体の陰鬱な雰囲気と、生存への希望をよく表しています。

絵よりも印象的で、この映画の最大の成功要因だと感じたのが、音。
なったって、音がすごい。場面の展開の要になっています。一発の銃声で一気に緊迫感を出し、一発の爆発音が悲劇を生む。

戦争映画といえば、ドンドンパンパンと銃声が飛び交ったり、爆発がいたるところであったりするのですが、なんだか、記憶には残らないなんてことが多い。

でも、この映画は音が使い方が、実に上手い。ノーラン監督の手腕が確かなことを感じます。

この作品の肝である、普通の漁船や遊覧船が、兵士たちを迎えに来るシーンなんて、久しぶりに泣きそうになりました。演出と映像、音響が見事に合わさり、とても上手かった。

とりあえず、感想はこんなもんでしょう。それにしても、好きな映画批評は本当に難しい。いろんなことが頭に湧いて来るのですが、それを、全くまとめられません。この感想も、何日も前に書き始めて、一旦諦めてそれでもなんとか書きたいと、書き始めました。

でも、映画の感想なんて、こんなもんで十分のはず。中身がないのだから、いい加減で十分。

正直、良かったよ。また観たい。フィルムの絵も良かったし、音の使い方が最高だった。ストーリーは変則でちょっと分かり辛かった。そのうちわかったけど。演技はなかなか。自分が助かるために、けが人を運ぶなんて人って卑怯だな。でも、民間人の船乗りが、兵士を助けに来るところなんて、人って最高と思っちゃった。

でも、考えてみれば、素直に戦艦で船団を組んで、さっさと撤退すればいいのに、それはしなくて民間船に頼るなんて、英国も撤退戦略には今一歩気が乗らないというか、撤退の大切さを理解していない。本土決戦のために戦艦は出さないなんていっていたから。日本と大して変わらない。

会社も、軍隊も、一度始めたことを引き上げるというのは、ダメなんでしょう。進むよりも引く方が頭も勇気も必要なのかもしれない。それを、主人公の一人の遊覧船船長が教えてくれた。この人最高。

最近のクリストファー ・ノーラン。本当に上手くなったあ。巨匠と言えるほどの風格を感じてしまうなあ。本当にそうなるかどうかはわからないけど、いい線いっているはず。次の作品がとても楽しみ、でも、慌てずじっくり作品を選んで、内容の濃い安定した作品を撮ってほしい。

最後に必ずもう一回観よう。それが僕の感想の全て。









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