ようやく観てきました。「ヴァイオレット・エヴァガーデン 外伝 永遠と自動手記人形」

上映延期でいざ映画館

三週間の限定上映だと聞いていたので、もう観られないかなと諦めていたら、好評とのことで上映の延期が決まりました。

京アニの応援の意味でも、上映が始まれば、いの一番に行かなくてはと思ってはいましたが、何せおやじ一人で劇場にアニメを観に行くのが、気恥ずかしくて迷っていました。

しかし、この機会に必ず観ておかなくてはと、近くの上映館に足を運んだのです。






久しぶりに観てよかった

結果、本当に観てよかったです。映像は美しく、表現は細やか、これぞ京アニ映画。京アニが培ったアニメの真髄がここにあり、大げさですけど。

物語は前半と後半に分かれていて、前半だけでもうお腹がいっぱいになるぐらいの内容。それが、後半で実を結ぶ。一度に二度楽しめる物語。

一歩間違えば、白々しくなってしまう「愛情」や「しあわせ」などの言葉も、不思議と僕のようなヒネクレ者でも、すんなりと受け入れられるのは、演出の妙味。京アニの作品に対する姿勢がブレていない証拠です。

これだけ素晴らしい作品が、三週間だけというのは本当にもったいないというか、理不尽なレベル。これこそ、大体的に全国上映すればいいのにと思います。






映画の中にある特別

それにしても、この作品から感じる統一感はなんなんでしょう。京アニは基本的に自社内で製作を完結しています。だから、脚本、演出、映像が密に連携して、高い連帯感を持ち、伝えるべきメッセージを浮かび上がらせています。

ちょと、Apple製品みたいだな。なんて。これはApple好きの妄想かもしれませんが、Appleは製品、広告、店舗等々が違和感なく一つとなり、強いブランドイメージを作っています。

京アニ・アニメが持つ統一感は、同じような強いブランドイメージを作り上げています。






京アニの姿と想いを描く

この物語は、昔戦争で兵士としていきたきた少女の、人間としての復帰の物語です。

彼女は郵便局の手紙代行業で働いている。もちろんというか、考えてみれば女性の必要はないのだか、手紙代行業は女性ばかり。

自立した女性として、そうなろうとして、日々、代行業を練磨しています。

なんだか、京アニで働く、アニメーターの姿に見えてきました。

女性にアニメーターは多い。(多分、どうしてもそんなイメージがある)手紙を書くと、絵を画くがイコール。

手紙を書き届ける。それはアニメを創り上映することの比喩。

映画の中で何度も語られるのが、手紙は愛であり、しあわせを届けている。

それは京アニのアニメに対する姿勢なのでは。京アニが創る作品が本質的に愛しくやさしいのはそのためではないか。なんて思います。






それでも生きていけるもの

苦みや苦しみを感じさせる毒を含んだもの、絶望の運命を限りなく描いたもの、それこそ現実的であると信じて僕は観ています。

しかし、それでも生きていくことができるのは、奥深い部分に消え去らないあたたかい現実があるから。それを変わらず表現し続け、伝えてくれるのが京アニの特別なのかもしれません。







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