映画

『オール・ザット・ジャズ』(ALL THAT JAZZ)美は永遠に。

 

 

 

 『オール・ザット・ジャズ』(ALL THAT JAZZ)美は永遠に。

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『オール・ザット・ジャズ』(ALL THAT JAZZ)は、1979年のアメリカ映画。ボブ・フォッシーの自伝的作品。晩年のボブ・フォッシーが死期が近いと宣告されて、執念をかけて完成させた作品。当初ギデオン役は制作側がリチャード・ドレイファス主演で制作する予定だったが、フォッシーはそれを拒否しドレファスとジョーズで競演したロイ・シャイダー主演を懇願して実現した。

まだ高校生の時だったころ、映画館で二回見て、二回目で開眼し、
いたく感動した映画を久しぶりにDVDで観ました。

「ALL・THAT・JAZZ」

ブロードウェイの有名演出家ボブ・フォッシーの半自伝的映画。
前編、ダンスとシング。現実と幻想が波のように繰り返し、
ブロードウェイの華麗な狂気を、エンターテイメントビジネスの
過酷を、しゃれっ気たっぷりに写し出す。

主演はジョーズのロイ・シャイダー。サメを追いかけていたのが、
女性と芸術を追いかける役。仕草も語りも根っからの天才演出家
の風で驚いた。

特に良かったのが、青白い顔と、止まらぬ咳。それでも手放さな
い煙草。口の端に器用に加えて、しゃべるときも飲むときも、
体の一部のように、くちびるからはえている様に見える。

以下の映画は煙草のシーンは御法度だが、この当時はどこでも
かしこでも吸っている。そう言えば、昔見たルパン三世も煙草
が良かった。

天才で、身勝手で、自分を何よりも信じていて、美しさに突き
動かされていて、女は手を出さざるを得なかったりして、おま
けに、命の有り無しなぞ眼中に無い。何よりも唯一無二の才を
持つ役立たず。いい!本当はこんな人間になり、こんな人生を
生き、さっさと逝ってしまいたかった。

ラストの夢うつつの中で繰り広げられるショーは圧巻。

「bye-byeLife・bye-byeHappiness」と幾度も繰り返しながら、
辛辣な言葉をのせて、ザ・ブロードウェイというリズムと、
ダンス・ダンス・ダンス。美しい!!

このラストを見たとき若かりし僕は、ぶっ飛んだ。

ウィキペディアを見たら、1979年の作品。やっぱり、結構前。
ただ、女性の服装と化粧と黒電話は時代を感じさせる。そうい
や携帯なぞ無かったよな。

だけど、ダンスとシングは、全く古さを感じない。ちょっと先
を行っている主人公の人生が作り出す芸術故か。芸術は永遠の
命を持つ証拠だろうか。

借りようかどうか迷った作品でしたが、見直してその完成度の
高さに脱帽した一作でした。 

 

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孤高の意思が名画を生む「愛、アムール」

 

 

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 「愛、アムール」

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ここが本文ミハエル・ハネケ監督の「愛、アムール」を観ました。

知性がほとばしり、精緻に構築した美意識で、人生の瓦解を描く、芳醇に、痛々しく、
そして、何よりも愛に満ちて。ため息が出るほどの美しい映画でした。

神は細部に宿ると言いますが、この映画のすごさは、細部まで一貫した意思と、美に
貫かれていることです。

素早くショットを変えて、臨場感を出すカメラワークが多い今、この映画は、これ以上
ないほどの、思考の錬磨から生まれた、固定された画角を使い、室内の造形物すべてに
意味を持たせています。

パンフォーカスの映像の中、老夫婦の日常がとらえられる。その周辺の家具や、壁、
小品すべてが、光の陰影の中、多彩で濃厚な色合いを持ち、希代の名画として昇華し
ています。

最適なレンズ選び、室内だけの物語に広大なドラマを作る構図。幾重にも変化する
物語の中、一点もぶれもなく行われています。廊下の奥で語り合う老夫婦を、
広角のパンフォーカスでとらえている場面の、日の光に輝く壁紙の美しさと言った
ら、言葉で表せません。

そして、音がいい。

音です。音楽を含めての。この映画の音の使い方はとても美しい。

ミハエル・ハネケ監督の音の使い方は、俗に言う映画音楽によって心を動かそうと
していません。しかし、音は実に効果的に使います。音によって、観客に映像以上
のものを伝えようとしています。

特に、会話。言葉です。言葉も音で有り、そのニュアンスで多彩な意味を感じ取り
ます。この監督の映画は会話が実に明確に聞こえてきます。そして、とても柔らか
く、豊かな流れ、リズム、を持っています。

とても、美しい。

これは、前作の「白いリボン」の時もそう感じました。ドイツ語での会話が実に美
しい。堅いイメージしかなかった、そして、乱暴な経験しかなかったドイツ語が、
なんとも歌っている。ちゃんとしたドイツ語はこんなにも美しいと思いました。

同じことがこの映画のフランス語にも感じました。録音も声のみを拾い出すように
調整しているのでしょうか。言葉の一つ一つが浮かび上がってきます。それに、
話している場面では、片一方が話すときには、相手の言葉を聞いています。言い争
わなくても、言葉が重なることはない。人が話す言葉の音をそれほど意味あるもの
美しいものとして取り扱っています。 

その代わりと言いますか、通常の映画音楽はほとんどありません。音楽は流れるの
ですが、主人公がCDを聞いていたり、妄想の中でビアノが奏でられたり、場面から
独立していません。その為、いいところでプッツリ切られています。せっかくいい
ところだったのにとちょっと残念でした。

物語は、音楽家の老夫婦が、妻の病気、介護から哀しい愛の結果へたどり着きます。

裕福で、知性に溢れ、名誉も手に入れた満足いく人生だった。その、彼らが、人生最
後に考えもしなかった壁にぶつかり、それに対して二人で歩み続けようとした愛の物
語です。

冷静に観れば、アパートの一室の中、老人と老婆の姿が延々と映されている。それだ
けの映画なのですが、最後まで、映像から目を離せませんでした。脚本なのか、演出
なのか、映像なのか、演技なのか、その素晴らしさの根源は、これらが明確な美意識
と、目的感で貫かれているからだと、思います。

持論として、映画監督と役者は常に別の存在でなければいけない。監督は常に、演じる
人間に客観的に接して、明確なコンセプトの元、一つの映画を作り上げていかなくて
いけないと考えています。

昔はそんな映画監督が多かった。

このミハエル・ハネケという映画監督は、孤高の美意識を持ち、孤独の意味を知り、
明確な方向へすべてを導くことの出来る希有な存在なのかもしれません。
 

 

 

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やっと!とうとう!「パシフィック・リム」を観た。

 

 

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  やっと!とうとう!「パシフィック・リム」を観た。

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もう観れないだろうなとあきらめていた「パシフィック・リム」をやっと観てきました。
正直、今のところ映画館で観た中で、ダントツNo.1!

初めのロボット出撃シーンで、ロボットアニメや、怪獣映画大好き男の心を鷲づかみ。
ほれぼれするほど。頭に乗り込み、それが本体へスライドされてセットされる、
間違いなくマジンガーZの妄想。スライダーで勢いよく出撃するのはエバか!

すべてのシーンがどこかで観たことのあるアニメや、映画の積み重ね。もう、
理屈じゃ無くて心躍り、涙が溢れてきました。まったく、泣かせる映画じゃない
のに、泣かせてくれる。素晴らしきオタク映画。

突っ込みどころは確かにあるが、そんなことは二の次三の次。まさに、お祭り
ですね。とっても満足して、映画館を後にしました。

ひさしぶりの、何度でも観たい、映画です。 

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「パシフィック・リム」が大盛り上がり。だけど?残念なところが。

 

 

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  今年最高の傑作が世紀の名作になり損ねた理由 – 映画評 – Pacific Rim

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惜しい。
惜しい。
惜しい。
アレさえあれば、この先何十年も残る傑作になったのに。

この長い興奮に満ちた映画評を読むと、やっぱり、この最近観た数本を
やめて、そのお金でこれを観れば良かったと、地団駄踏んでいる。

まだ、やってはいますが、本数が少なくてタイミングが合わない、
本数が多いときに観れば良かった。

最近では「風立ちぬ」でしっくりこず、DVDを待っても良かったと
思い。「ワールド・ウォーZ」でそれなりに満足はしたものの、こん
な熱っぽい評論を読むと、「パシフィック・リム」と迷いまくり結局
は観なかった、
自分の選択の愚かさを呪う。

それにしても、演出も、映像も、特撮も、演技も満足いくものなの
に、音楽それ故に、合格の印を押せないなんて、かくも創作は難しく、
細部に、多岐に美意識の網を広げなければならない過酷さを知る。

改めて思い返せば、最近の映画にしても、アニメにしても、名作たる
ものは、以上に音楽が耳に残る。出来合いのものでなく、作品を溺愛
し、映像と双璧を無し、作り上げられた一つの生命として地位を持つ。

それがなかった。この映画は。地位を保ち得なかった。

それ故、「パシフィック・リム」は見たくなる作品ではあるけれど、
忘れられない作品にはならなかった。と、締めくくっている。

それが、現実なのかどうなのか、やっぱり一度見てみなくては。
ただ、今の状況だと、DVDになるだろう。せっかくの大迫力がスポ
イルされそうで残念だ。 

個人的にはこの映画の監督ギレルモ・デル・トロさんの作品で好きな
のは、バンズ・ラビリンスです。

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なかなかの快作「ワールドウォーZ」次回作が楽しみだ。

 

 

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「ワールド・ウォー Z」ブラッド・ピット過去最高の興収を達成

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 ブラッド・ピット主演のパニック超大作「ワールド・ウォー Z」が、この週末で世界興行収入5億0260万ドル(約490億円)に達した。

この休み中妻子が田舎に帰省し独身生活に戻ったので、せっかくだから映画館でちゃんと
映画を観ようとあれこれ考えて、結局は「ワールド・ウォー・Z」を観ることにしました。

前に町山智宏さんのこの映画の解説で、ブラッドピットが製作も兼ねており、かなり力を
入れて作った作品だと言っていました。「パシフィック・リム」とぎりぎり悩みましたが
こちらにしました。

期待通りの素晴らしい出来で、見終わって満足しています。映画館で見るべき映画です。
結構長い上映時間ですが、 切れのある編集でぐいぐい引っ張ってくれ全く飽きさせない。

ゾンビといえばスプラッター映画の代名詞でしたが、最近作られる映画は、ヒューマン
ドラマになっています。混乱した世界の中で、人間性を保ち生きていくのかがメインテ
ーマになっています。

この作品も、血が飛び散る場面はほとんど無く、社会が混乱し崩れる中で、どうやって
危機を乗り越え、問題を解決していくかを重点としています。主人公も軍人や、スパイ
などでなく、一般人の設定です。ただ、紛争地帯の問題を解決してきたエキスパートで、
混乱した状態でどう動くのかを、徹底して考え抜いてきた人として設定されています。

今後、この作品は4部作になると聞きました。導入部としてはまずまずの出来と言える
完成度の高い作品でした。これからの世界の有様をブラピと共に見ていきたいと思うに
は十分な作品です。
 

 

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やっぱりもう一度観た方がいいのかな。「風立ちぬ」

 

 

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 映画を一回観ただけで評価するのは危険なのかもしれない。この間観た
「シャイニング」もそうですが、年齢と共に、経験と共に、映画の意味
が伝わる場合があります。

この間観て正直しっくりこなかった「風立ちぬ」もそうかもしれません。
とても素晴らしい映像作品でしたが、その意味が十分理解出来ず、また、
納得できず、消化不良のまま終わりました。

そのことは、 「「風谷ぬ」その風で入り口にも立てず。」で書きました。
映像面、演出面で素晴らしい力作だとは思いつつ、途方に暮れる私の感想
を吐露した内容です。

そんな中、数日前にPodcastの「ライムスター宇田丸のウィークエンドシ
ャッフル」を聞きました。毎回おもしろためになる映画批評をしてくれて
います。観るだけで無く、膨大な資料を読み、いろんな角度から批評して
くれ、ためになり楽しめます。

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この間、「風立ちぬ」の批評をしていました。この物語の本質、つまり理
解出来る人にのみ向けた、宮崎監督の個人的美学に溢れた作品であること
を語り、それが理解出来るか否かで感じる度合いが変わってくると伝えて
いました。

その彼がこの映画を3回観たと語っています。1回目は途中寝てしま
ったほどだったとのことです。これほど、この作品を賞賛し、細部にわ
たり、作者の意図を語る彼が、初めは惚けた世界で立ちすくんだわけ
です。

1回や2回では、それが深く作者の意図を表した作品では、
到底理解出来ないのかもしれません。一度観ただけで安易に評価する
ことは実に危険なことで、作者への不品行になるのかもしれません。

やっぱり、また見直すべきなのか、それにしてもお金が無い。
これが最大の障害ですか。それにしてまた観なきゃなあ。 

 

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アシュトン・カッチャーの努力やいかに?ジョブズ米国上映

 

 

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  アシュトン・カッチャーが「ジョブズ」になるために取り組んだこと

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米国で、本日ついに「Jobs」公開です。

先ほども映画ジョブズのことを書きましたが、自分として危惧しているのが、アシュトン・
カッチャーの似ている度。確かにとがったハンサムだけど、ついこの間まで存命だったジョ
ブズに近づけたのか?

記事によると、ジョブズに似せるため、かなりの努力をしたと伝えています。

ジョブズのインタビューや、プレゼンを観まくり、好んだ本を読み、愛した芸術家を調べ、
内外からジョブズを捕らえようとしたようです。

その結果やいかに。すでに観た人からは良く特徴を捉えて、なりきっているとの言葉もあり
ます。日本ではまだ少し先の11月上映。その時にきっとカッチャーの努力が分かるでしょう。 

 

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「風谷ぬ」その風で入り口にも立てず。

 

 

風2013 07 22 1831 

  「風立ちぬ」されど我立たず

 

どうしても映画館で映画が観たくなります。最近はMacやiPadでほとんど映画を観ており、
その手軽さで週1本近く観ています。映画好きにはとても良い時代になったなあとも思う
のですが、映画館で映画を観ないことに物足りなさと、後ろめたさがあります。

映画好きと言うのならば映画館で観なくては、そんな呪縛がやはりあります。

土曜日、久しぶりに映画館に足を運びました。どうしても映画館の暗闇の中、何事にも気
を奪われず、じっくり映画を観たくなったからです。映画そのものを観るというよりも、
映画館に行くことを主とし、映画を従とするそんな体験をしにいったわけです。

観たのは宮崎駿の「風立ちぬ」。当初は「華麗なるギャッツビー」を観るつもりでしたが、
いかんせん上映本数が少なく、それに、夕方からの上映で時間を持て余し過ぎました。

丁度、「風立ちぬ」の公開日で、上映本数も多く、映画館に行った時、今まさに始まろう
としていました。迷うのも面倒だったので、そそくさと入館手続きをし、映画館へ潜り込
みました。 

正直、感想としては私自身は今ひとつ感情移入が出来ず、淡々と物語が進む中、置いてけ
ぼりをくらった気がした。「つまらない」と一言で片付けるのは簡単ですが、この映画を
作り上げた人たちの、“思い”に私ごときの感性では到底ついて行けなかったのです。

ただ、これはあくまでも私の感想で有り、この作品を特に最後のシーンを手放しで褒めて
いる方々も多数おります。だいたい、知的水準の高い、しっかりとした意思のある場合が
多い。

私自身、映画館で宮崎駿監督の作品を観て、すぐに、手放しに、感動したことは無く、
何度かの機会を得て、複数回観ることでやっとその良さがおぼろげに分かることばかりで
す。この作品も間違いなくそんな一作ではないか?そう、想定しています。

その根拠となる、記憶に残る良いと感じる部分を書き出して整理してみるのも一考かなと
思い、ここに書いてみます。

主人公と妻となる女性が出会うシーンで、重要な鍵となる出来事が起こります。「関東大震
災」なのですが、この描写が本当にすごい。自身の前の振動音が一瞬唸った直後、次々と
建物が崩れて、火を放つ。この辺の描写は手練手管の限りを尽くしています。

また、今回は大人向けとしたおかげで、女性がとても美しい。性的表現も盛り込んで、本
来の愛交わりが、幾重にも重なり悲恋の深みを増しています。特に、婚約を決め、病床の身
を押して、急場の結婚式をするシーンなど、鬼気迫る美しさと、切なさでした。宮崎監督が
こんな女性の描き方が出来るとは驚きです。 

仮住まいの部屋での二人の夫婦生活も素敵でした。夫婦生活といっても、病状が回復せず、
ほとんど寝たきりの妻が、傍らで仕事をする主人公に手を握ることで夫婦のつながりを持と
うとする愛らしさと、切なさは、感極まりよかった。

そして、最後。

零戦が完成し、仕事の山を越えたことを見届けて、自ら高原の病院に去る妻の、美しいこと!
宮崎監督がかなり意識したのでしょうか。まさに、「第三の男」のラストシーンとうり二つ
です。広いつばの帽子と、美しいコートが流麗な歩調で去って行く様は、これをラストにし
ても良かったのでは無いかとさえ思いました。

振り返るに、なんだか悲恋の方に心を奪われたようです。一方の、それも主となる零戦作成
に至る物語は、個人的には心がさほど動かされませんでした。宮崎監督の飛行機に対する、
“希望”や“夢”は感じたのですが、機械が知性と経験と組織によって組み立て行く手順が今ひと
つ具体性を持たないような気がしたのです。

もちろん、要所要所では飛行機の技術的表現はあるのですが、それが、流れとなって一つの
、つまり零戦への流れになっていないのでは無いかと感じました。「美しい飛行機を作りたい」
常々そう吐露する主人公の言葉が、まるで魔法のように響き、空中から飛行機が飛び出した
ような感覚を感じました。もしかしたら、物語の論理的構築は宮崎監督は不得手ではないの
かとさえいぶかったぐらいです。

それは、重要な転機に訪れる「夢」のシーンに象徴される気がします。

現実の物語がある程度のところに行くと、「夢」のシーンが盛り込まれ、主人公の夢や理想、
目標などが、純粋に語られます。それは、どこまでも希望に満ち、限りなく純粋に輝き、
人生の正当性をつかさどります。このシーンは重要なアイコンであり、このことで、主人公
の飛行機作成への根本的意味を表現しています。ただ、それ故現実的な部分がごっそり抜け
落ちて、従として従う形になっているのでは無いかと思うのです。

この映画が、これまでも素晴らしい場面で組み立てられているのに、その全体がどうしても
腑に落ちないのは、この「夢」のシーンゆえではないか。私としては、生活の機微から宮崎
監督なら十分に主人公の“思い”を表現できただろし、その方が、時代の中で翻弄される人々
の人生の骨格を強く明確に描けたのではないかと思います。

私自身は現実の世界の物語に意識が埋没しかけたとたん、この「夢」のおかげで、正直、
興ざめしました。宮崎監督故の必要不可欠な表現方法ですから、減らすことも、消すことも
出来なかったでしょう。そうしたなら、宮崎監督の宮崎監督としての意味が無くなる。

この、「夢」のシーンが心地よく受け入れられるか否かで、この作品の真価を理解し、
深い創作の核心へ進展していくかどうかが決まるのでしょう。私は、その入り口さえも立て
なかった。

「風立ちぬ」に対し、いろいろぶしつけに書いてしまいましたが、宮崎監督自身号泣され、
その他、著名な方々も賞賛を惜しまないこの映画。是非とも我が目でご覧になってください。
私の戯言など参考にせず。

それから、公開が延期した「かぐや姫」。この、予告編が流れました。筆で書いたような
絵作りで、なかなか好感が持てました。それに、とにかく動きがすごい。秋の公開が楽し
みです。 

 

 

 

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小さな映画を届けます。アールグレイフィルムが全国の上映者にDVDで映画を提供。

 

 

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劇場で公開中の新作映画をDVDにして地方の自主上映会向けに貸し出すーそんな斬新な上映方式を打ち出した映画がある。「日経産業新聞より」

シネコンが増えましたが、集客が見込める作品ばかりを上映し、かえって中小規模の秀作が
かからなくなりました。それに、名画座と言われる小さな映画館も消えていき、小さくても
質の良い映画を作っても見てもらう機会も、見る機会も少なくなりました。

そんな現状にまけじと、工夫を凝らしている会社があるようです。独立系のアールグレイフ
ィルムでは、制作・配給する「モンゴル野球青春記」をDVDとブルーレイにして、公式サ
イトで申し込んだ上映者に送付します。

貸出料は1席1000円×席数でそれを自己申告してもらうとのこと。映画を好きな人なら悪い
人はいないとばかりのおおらかさです。同社の豊田マネージャーが語るに「映画を愛する人
はこんなことで嘘をつくはずがないという性善説に立っています。」とのこと。なかなか、
太っ腹でうれしい言葉です。

低迷を続ける映画界。それに、引っ張られる小作品の数々。何とか光を当てたいものです。
この試みが成功することを映画付きの一人として、応援したいと思います。

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アールグレイフィルム 

 

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ちょっとした、ちっちゃな、みんなの映画館

 

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  「階段シネマってなんかいいな」何気ない街角に、ちっぽけな映画館があってもいい。

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これ、なんかいいですね。階段を映画館にしてしまうアイデアです。

百式さんのBlog「IDEA*IDEA」で紹介されていた。ビルの階段を映画館にしてしまう
アイデア。煉瓦造りのビルの狭い通路にかぶせてスクリーンを取付、皆は階段に座り
映画を鑑賞します。

なんだか、一体感満載で楽しそうです。映画の原点に立ち返る最高のアイデアです。

 

 

 最近よくレンタルビデオ屋に行きます。昨日も「クラウド・アトラス」やその他
を借りてきたのですが、映画好きの私としてはやっぱり映画館でじっくり楽しみ
たい。

だけど、ますます上映期間が短くなり、一日の上映回数も限られたものになって
います。巨匠と言われる監督の作品でも、あっという間に上映が打ち切られます。
だから、気になった映画も気がつけば見逃して、DVDになってから観ることに
なります。

確かに、MacやiPadで観ることが出来るようになり、とても助かってはいるので
すが、どうしても物足りないし、映画館で観ればよかったと後悔する作品も多数
あります。

そこで、ちょっと小さくて、自由で、安い映画スペースが出来ないかと思います。
ショッピングモールの片隅に、数名で観られるモニターかプロジェクター、そし
て、サラウンドシステムを用意して、買い物ついでに来た人たちが、ワンコイン
だいたい5百円で映画を楽しめる。

上映作品は、SNSで集っても良いし、映画の詳しい人が定期的に選定してもいい。
選んだ作品をFacebookなどで掲示し、いいねの数で決めていくとか。自由な
楽しみ方と、個性的な上映内容にしてみるとおもしろいかもしれません。

観た後は、Coffee片手に感想を言い合ったり、映画の楽しさを伝え合ったり、
映画好きの人たちで、良い雰囲気を作る為に、カフェとタイアップしてもいい
かもしれません。

良い映画を、映画館で楽しむ習慣が、だんだん消えゆく今。消さないように
ちっちゃくて、ちょっとした、みんなの映画館が必要です。 

 

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