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  題名:「ワールズ・エンド」ちょいとメモ

映画の日だったので、映画を観ようと会社を休み、
近くの映画館に行ってきた。

本当は「アクト・オブ・キリング」を観るつもりだったが、
上映時間が合わず、いろいろ悩んだあげく、「ワールズ・エンド」
を観てきた。

大した批評は書けないが、自分の映画メモとして書いてみる。

正直、この映画よく分からなかった。僕の感覚と映画で伝えよう
としている部分が遭わなかった。(遭わないは未知との遭遇にもじって、
なにせ宇宙人ものだから)

とにかく、英国の田舎町の文化というと大げさだけど、地元独特の
風土を、映画の素地としていて、それから、大げさな話を乗せて
いるので、なじみの無い僕には、今ひとつ分かりそうでわからない
もどかしさが、常に感じられた。

正直、英国で住んでいて、土地柄が分かっている人なら、にたにた
笑えるに違いない。まさに、大いなる楽屋落ち映画だった。

その辺が英国人らしい皮肉な、ちっちゃい、ユーモアといるところ
なんだろう。

だけど、決して映画の出来が“駄目な奴”ではなく、脚本の安定感、
演出の確かさ(ちょいと物足りなさを感じたけど)、癖と個性の
爆裂した演技!!!(こいつは最高!!!)。どれをとっても、
手を抜いたものでは無かった。

でも、わかんないんだよね。ほかのお客さんもそんな感じで、
終わった後、微妙な感覚が劇場を漂っていた。

英国人の中では、暗黙の了解というか、独特の感覚なんだろう。
日本で言うと、京都や大阪の東住吉や、泉南のそれぞれの土地柄
や、社会的問題点を描いている感じなんだろう。日本人としては
ピントきて、笑いもするし、泣きも出来るが、それが海外の人には
分からないはずだ。

そんな感じで、いい映画には違いないが、もやもやした感想が
残った。

次に追記でメモ、この映画のラスト実に皮肉。

僕も、よく考えるのだけど、ばんばん人は殺すは、理不尽に物事を
進めるは、顔は悪いわ、なんて、見るからに悪人集団が、もう、
口では言えないほどの事をやった結果。万人が平和に、幸せになった、
そんなことを描いたら、面白いんじゃないだろうかと。

また、その逆もあって、正義の味方として、いいことを言って、
どんどん人を助け、圧政から守り、打ち砕き、悪と思われる組織
から、自由と平等を勝ち得た、その結果、人々が無秩序と、堕落に
囚われて、かえって不幸と恐怖に満たされる。

そんな、シニカルな物語。

なんだか、この映画のラスト、そのまんまだったんでニタリ顔
になった。詳しくは書かないけど、英国人らしいシニカルさだな
と、感心したこの部分は。

でも、世の中ってだいたいそんなもの。

悪の権化みたいな存在が、圧倒的な暴力で、どんどん周りを駆逐
し、独自の文化を破壊して、不自由にするが、結果、それが高度な
文明化につながり、そこから生まれた文明が築かれ、より高次元の
自由と平和が築かれる。そんな、シニカルな現実が多々ある。

犠牲と恩寵が、悲観と歓喜が幾重にも折り重なり、人の感情の、
知性の範囲外で、幸不幸が決定される。ややこしいことに。
だから、善なる精神が殺戮を生み出し、狂気の意思が千年の平和を
築く。だから、世界にはまだ平和は訪れないのだろう。

ローマ帝国もそうだった、それの基礎を作ったユリウス・カエサル
もそんな人だ。ある面、スティーブ・ジョブズなんかも典型だった
かも。あんな人、言っちゃ悪いが、自分の会社に居たら、とんでも
ない悪徳上司と罵っていただろう、絶対、僕は。

書いていて悟ったのだけど、そう考えると、バカな映画と見せかけ
て、実に深淵な世の苦悩を描いた、志高い作品だったのかもしれな
い。地球人をワンランク上に引き上げて、全宇宙の仲間入りさせよ
うとして、全宇宙的にみて、多少の犠牲と、不自由は受け入れさせ
ようとしていた、宇宙人に。

酔っ払って、感情的になって、スラングをはき放題で、呆れかえら
させ、とうとう地球から手を引かせ、地球が全宇宙の力から、解放
された結果、文明というものが消え去った。飛躍の芽を摘んだ。

映画の中では主要な人々は、しっかりとした幸せは掴んだ
ので、それと、文明消滅と天稟にかけて、後は観た人が考えれば
いい。なんて、問題提起までして、つくづく、英国人だなと思わさ
れる、深淵なおバカ映画でした。よく分かんなかったけど。

 

 




 

 




 

 

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