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ドイツ証券の風早隆弘アナリストは「結果的に来店動機を促すような商品がなかったのではないか」と分析する。これまでは数年ごとにエアリズムやヒートテック、フリースなどの魅力あるヒット商品が出ていた。ところが、最近はTシャツやステテコなどを改良しているものの、小粒感は否めない。新鮮味がなくなれば、消費者は店舗から足が遠のいていく。

そういえば最近ユニクロに行ってないなあと思っていたら、結構厳しい状況になっているようです。 7月の売上高が前年同比1.5%減と苦戦していると伝えています。2ヶ月連続のマイナスのようです。

ユニクロ側としては、7月は前半が梅雨の影響で気温が低かったことから夏物全般が苦戦したとの見解を 出しています。

ただ、他の衣料関係は絶好調とのことで、天候不順だけでは説明がつかないと指摘しています。

ユニクロはいい意味で、超個性的な商品と、広告で人を惹きつけるマーケッティングをしています。 それは、強烈な意識づけになり、多くの人の頭の中に強い印象を与えます。でも、刺激が強い分 飽きられやすいのではないでしょうか。

常に惹きつけられることを人は要求し、少しでも落ち着くと途端に興味を失ってしまう。 劇薬が切れた後みたいに。

このように、アナリストも分析しています。あれほどお茶の間を賑わせていた一時期に比べ、どうも精彩を欠いている。 そんな雰囲気が世の中に広がっている。実際のところユニクロ自体が、商品や広告などに手を抜いているわけではなくても、 そう感じさせてしまう。

また、商品の値上げも結構響いている様子。それほどユニークな商品がない上、値上げを行うと そればかり目立ちネガティブな印象が残ります。

常に走り続けないと、すぐに失速感を与えてしまうユニクロ。ある種有名だからこその問題です。 かといって、会社、商品、広告、それに経営者全て一丸になり、唯一無二の個性的で差別化をし、 他を引き離してきたユニクロですから、それを方向転換することは会社のコンセプトを根幹から 変えることに難しいことです。

これからの会社をどう向けていくのか難しい決断が必要です。今までの路線を踏襲し、尖った製品と、 センスのいいマーケッティングで、走り続けるのか。目立たず、人にそれほど刺激を与えない代わり、 生活の中に溶け込むように密着していくのか。

成功体験を捨てることが、永続の基本です。もしかしたら、今までのやり方を変える時期なのかもしれません。この際、経営者レベルで変えてしまうこともありかもと思ったりします。さて、この苦境をどう挽回するのか、 ちょいと見ものです。いじわるですが。