Lincoln

海外の映画は基本、字幕で観ます。十分判った気になっていますが、 どうもそうでは無いようです。やはり、言葉は重要で、省略されて いる。字幕では物語の本質を見逃す可能性かあります。

このお盆休み、映画をレンタルしていくつか観ました。

特に印象に残ったのは「インターステラー」と「リンカーン」 じつはどちらも映画館ですでに観ており、内容は判っていました。 それでも借りたのは、会話が重要な部分を占めており、一度観たぐらい では内容を把握出来ていないのではと、思ったからです。

それぞれ、吹き替え版で観て、案の定、より内容が理解出来、 物語を楽しむことが出来ました。映画館で観たときなんかは、判った気に なりながらも、今ひとつ腑に落ちない点がありましたが、吹き替え版で 日本語で観るとこれだけ判るのかと驚きました。

洋画を判った気になっているようで、以外と大切な部分は抜け落ちている かもしれません。本当に理解しようとするなら、最低でも言語と、多少の 文化背景を知る必要があります。

映画が大好きなので、何度か英語を理解したいと思いつつ、何度も挫折 しています。英語をとうてい身につけられないなら、字幕で観た後に、 必ず吹き替え版も観るようにしないと、簡単に映画の良し悪しは評価出来 ない。そう、思わされました。

「リンカーン」を映画館で観たとき、こんな地味で、抑揚がなく盛り上がりの欠ける作品を、よくもまあスピルバーグが撮ったものだと、彼の自己満足 と受け取って、記憶の中から追い出したのでした。

でも、吹き替え版で会話されている内容を、じっくり確認していくと、 危機的状況の中で、奴隷制廃止のための丁々発止繰り広げられる討論 の深みや、リンカーンの喩えを実に効果的に使った説得術などが、手に取る ように判り、あれだけつまらないと感じていたのに、深い感動に満たされました。

映画は映画館で字幕で観るを、信条としてきましたが、それを改めなくては いけないと感じました。もちろん、映画館で観ることは大切です。それとと もに、DVDで今度は吹き替え版を観ることも必要なのかもしれません。

ただ、最近は吹き替え版にアイドルや、有名俳優が起用されることが多々あ ります。出来れば、これは止めて、熟練の声優が行って欲しい、そう願います。