「ハンターキラー 潜行せよ」

メカメカしくて価値あり

前から見たかった映画です。潜水艦のアクションものは大好物。

人知れず海の中に潜り、誰にも気づかれないように進んで任務を果たす。緊張感が半端ない。

それに潜水艦の中はメカの宝庫。狭い艦内に設備がぎっしり詰まっている。これを見るだけで価値アリって、薄っぺらな軍事オタクの僕は満足。

並行して進む話を上手くまとめて

特殊部隊救出作戦と、救助に向かう潜水艦の物語。二つの物語をうまくリンクしていました。ギリギリ、散漫になりそうな所を、上手くまとめています。

最近の時勢で勧善懲悪は作れない。ひと昔ならば圧倒的にロシア悪者で徹底的に描くのですが、それは避けてロシア側にも良い人がいて、同じ境遇で理解し合い手を取り合って、問題を解決しています。

上手く出来すぎの感もありますが、悪くはない落とし込みです。

完全無欠の無骨男

主演はジェラルド・バトラー。無骨な男を演じさせたら当代随一の名優です。ちょと右寄りの作品ばかりですが、それもよし!と納得させます。

気になったのは特殊部隊の隊長とその部下。

全く知らない顔、(もしかしたら有名人かも)ですが、いかにも特殊部隊と錯覚させるほどの味わい。嘘を感じさせないところが、アメリカ映画の懐の深さを感じます。

少し残念だったのが、一番の悪党が妙に小物感があり、食い足りなかった。

それと、ゲーリーオールドマンが演じていた偉いさん。終始わめき散らしているだけで、予想とは違いました。作戦を引っ張っていく重要な役どころかなと見ていましたが、今回は刺身のつまとして、責任を全うしています。

もちろん、存在感は抜群です。

敵だって理解し合える

立場は違えど、同じ境遇を背負う男と男の友情。

それを見応えよく、見やすく描いた、中々の秀作でした。