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  「将来組織を全て無くしたい」「パズドラ」を世に出したガンホーの願いと行い。

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息子が毎日のように「パズドラ」をやっている。
僕が帰るやいなや、iPadを奪い取り脇目も振らずや
り始める。

妻はその姿を見ながら毎度烈火のごとく怒るのだが、
懲りる様子も無く。口答えをし、真っ向から反撃を
している。

僕は、ゲーム全般にまったく興味が無いので、「パズ
ドラ」とやらにどんな楽しみがあるのかわからないし、
わかろうともしていないが、これだけ熱狂させるからに
は、きっとすごい何かがあるのだろう。

そんな事を思っていたら、5月8日の日経産業新聞に、
「パズドラ」を運営している、ガンホー・オンライン・
エンターテイメントの記事が出ていた。

息子の友人全てがこのゲームに熱中している様子からして、
かなり成長している感じがしたが、記事によると2年間で
売上げが17倍にもなり、一時的、時価総額が1兆円を越えて、
任天堂を抜いたとのこと。

凄いのはこれだけ急成長をしたにもかかわらず、単純な
人員増員を行わないで、2年前とほぼ同じの1000人で
運営している。

記事では、ガンホーは急激な成長を「一体感」と「スピード」
で乗り切っていると書いていた。

ガンホーが最も嫌うのが縦割り意識。部署やチームを越えて、
プロジェクトに人が集まる仕組みを作り、一緒に課題を解決
している。

その為に、面倒な申請や根回りは必要無いとのこと。別の
ゲームイベント担当者が「パズドラ」のイベントを自発的に
企画するなど、社内の所属を取り払ったやりとりが日常茶飯事
となっている。

社員の評価も、短期間で判断せず、給与体系も花形チーム、
と、他のチーム同じ。業績と連動した報奨金はアルバイトにも
支払われるという徹底ぶりだ。お金の流れが、地味だけど実に
重要となり、精神面でも影響を与えることをよくわかっている。

社長の森下一喜氏は「将来は組織をすべてなくしたい」と語る。
組織の存在意義と価値を根本から考え直さなくてはいけない時期
に来ている今に正直な考え方だ。

また、森下氏へ直訴する仕組みもあり、社員は電話一本で企画を
提案出来る。
その時に即決GOが出ることも有り、素晴らしい
ビジネスが生まれたり、会社を左右するほどの問題に即時解決
できたこともある。

ガンボーが大切にすることは「役職や立場に関係無く意見できる」
社風。このことがお題目にならず、実際、行われている会社は
少ない。

このことで、業界で戦うために不可欠なスピードが生まれ、
想定外のユーザーの行動に瞬時に対応出来る。

知り合いの会社で、小さな割には、非情に優秀な社員が多い会社
がある。個々ではどんな仕事もこなし、客先にも高く評価され、
確かな実績を誇っているが、会社全体で見るとイマイチ芳しくない。

顧客の幅も非情に狭いし、仕事の量も非情に不安定だ。話を聞くと、
少ないのに完全な縦割り組織で、少し突出した能力の人間が、
それぞれ個人で仕事の流れを決めて、他者とは話し合わない。

また、限られた人数でビジネスを受けるため、今忙しいとせっかく
の仕事を断ることもある。それでいて、隣の席では暇そうにしてい
る。

どれだけ、優秀な社員、優れた資産があろうが、それが、統合されて
効率的に、効果的に働かなくては、全体は浮かび上がらない。そんな
ことをしているうちに、せっかくの強みを時代に載せられず、消えて
いった企業も多いのではないか。

息子がせっせとやっている、なんだか胡散臭いゲームとしか見てい
なかった「パズドラ」を作ったガンホー。未来に希望をつなぐなか
なか面白そうな会社だ。

まあ、まだ胡散臭さは抜けないのだけど。

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