「進撃の巨人 シーズン3-2 56話 地下室」を観て。

怒涛のような展開が一息ついて、いよいよ地下室に。

一体そこに何があるのか。興味惹かれる展開。

しかしながら、単に歩いて地下室に行くだけの物語。普通なら、それほど気にならずに物語が進み、印象も薄いはず。

それなのに、強く記憶に残っています。それは、予想を超えた切れ味の鋭い映像演出の結果だと思います。



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凝ったカメラアングルと、繊細な映像で、過去と現在の映像を重ね合わせ、過酷な現実を越えてきた、彼らの感慨を見事に描いています。

それに今話、音楽が考えられないほど素晴らしかった。

前話はほとんど音楽を使わず、徹底して会話劇で話が進み、それゆえ生々しい臨場感を得ることができました。

今話は、逆に会話少なく、それを補うように音楽が語っています。それも、不用意に場を盛り上げる、自己主張激しい音楽ではなく、主人公たちの心情に寄り添うように、静かに確かに歩みを進める。そんな、旋律でした。

一体今回のシーズンはどうしてしまったのでしょうか。

映像も音楽も完全に吹っ切れた演出の冴えを感じます。逆にこれだけ知力と才能を駆使して、映像化してしまうと、続かないのではと心配になる程です。

全員が、この作品の良さを完全に顕現化しようと、並並ならぬ努力を重ねているのが分かります。願わくば、最後の瞬間までこの状態を保ち続けることを願います。

心配なのは、今シーズンで製作しているアニメスタジオは進撃の巨人から手を引くとのことです。最後の輝きとしてスタジオの全精力を尽くし切っているのでしょうか。

次、どのスタジオが製作するのか、そもそもシーズン4が作られるのか、今の段階では全く分かりません。ただ、このまま胡散霧消してしまうのは、歯がゆい。なんとか、この素晴らしき物語を引き継いでくれる才能を期待しています。

地下室で父親の手記を発見し、その謎がこれから物語として現れる。その瞬間に終わりました。そして、最後の最後、終わったと安心していた意識に、新たな杭を打ち込まれ今話は本当に終わります。

どうしても、次を観なければならない。突き放された状態でひたすら一週間待たなくてはならない。本当に残酷な物語です。









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